菌活が健康や長寿につながる理由を知って、菌活を始めよう
「菌活」という言葉をテレビや雑誌でよく見聞きするようになりました。菌活とは、「身体にいいはたらきをする菌と、その菌のエサを食事から食べて、腸内環境を整えること」といったところです。日本には、納豆やきのこなど、菌を食べる文化が古くからあり、決して難しいことではありません。最近では、ヨーグルトを含めて、乳酸菌入りの商品がスーパーに多く並んでいます。そこで、菌活となる料理のレシピを紹介しながら、どうして菌活が健康につながるのか、おさらいしておきましょう。
レシピ1:アサリと大豆のリゾット
リゾットって難しそう……と思われるかもしれませんが、意外と簡単に作ることができます。チーズに含まれる乳酸菌を、メイン料理として取り入れましょう。チーズ好きな人は、思い切ってチーズリゾットにアレンジしてみてはいかがでしょうか。
レシピ2:和風ヘルシーグラタン
身体を温かくしたいときにぴったりの一品。乳酸菌が入っている発酵バターを使います。しめじとエリンギ、そして隠し味に味噌を使うことで、いろいろな菌を取り込むことができます。自分で作るグラタンは美味しいですよ。
郷土料理で菌活!長生きにつながる長寿菌
【ブックレビュー】調べてわかった長寿菌『100歳まで元気な人は何を食べているか?』
理化学研究所特別招聘研究員であり、弊社の特別顧問でもある辨野先生は、「長寿菌が腸内細菌の4~6割を占めていれば健康長寿を達成できる」といいます。そのヒントは、食物繊維が豊富な郷土料理にあるかもしれないとのこと。旅行のときは、その土地ならではの郷土料理で長寿菌を養ってみましょう。
腸内細菌のエサとなる食物繊維もいっしょに!
食物繊維は炭水化物の一種ですが、直接ヒトが分解・消化してエネルギー源にすることはできません。しかし、腸内細菌が食物繊維を分解し、そのときに出す短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)が、便秘改善、免疫細胞の分化誘導、代謝向上などに関わるとされています。普段から食物繊維を意識して摂りましょう。
菌を補い、育てることが菌活
プレバイオティクスとプロバイオティクスって、なに?―いま改めて正しい知識を!
食物繊維のように、腸内細菌が利用して、結果としてヒトの健康につながるものを「プレバイオティクス」と呼んでいます。そして、直接食べる菌のことは「プロバイオティクス」といいます。
それぞれ言い換えるなら、菌が育つためのエサを食べることは「育菌」、菌そのものを食べて補うことは「補菌」となります。つまり、育菌と補菌を合わせたものこそが、菌活と言えるのです。
最初に紹介した2つのレシピは、食物繊維も菌も豊富な育菌・補菌料理です。菌を想像しながら作ったり食べたりすると、ミクロな視点からも料理を楽しむことができますよ。