2017年1月31日

【MykinsoPro導入例】腸内フローラ相談室で腸内細菌に興味を——特定医療法人社団松愛会 松田病院(静岡県浜松市)

【MykinsoPro導入例】腸内フローラ相談室で腸内細菌に興味を——特定医療法人社団松愛会 松田病院(静岡県浜松市)

静岡県浜松市にある、特定医療法人社団松愛会松田病院は、大腸や肛門の病気を中心に診療を行う専門病院で、静岡県内をはじめ、全国から悩みを抱えた患者さんが訪れる。この松田病院に、2016年7月21日に開設されたのが、「腸内フローラ相談室」だ。担当の川上和彦先生に、この相談室でどのようなことを行うのか、お話を伺った。

「腸内フローラ相談室」開設のきっかけは患者の声

松田病院では、2016年7月21日から毎週木曜日の14~16時に、診察室の一つを使って予約制の「腸内フローラ相談室」を設置している。

「もともと、腸内細菌が消化器の病気とも関連があることに興味を持っていました。おりしも、2015年2月に『NHKスペシャル 腸内フローラ 解明!驚異の細菌パワー』という番組が放送されて、腸内細菌に興味を持つ患者さんが増えたこともあり、相談室を立ち上げることにしました」

と語るのは、腸内フローラ相談室で患者さんの相談に乗る川上和彦先生。

川上先生はなぜ、腸内細菌に注目しているのだろうか。

「腸内細菌の様子がわかれば、病気の早期発見につながります。今まで患者さんが病気だと思っていなかったことが病気だとわかり、治療できるかもしれません。また、治りにくい病気が治る可能性も秘めています」

病気の早期発見と早期治療、さらには予防が実現すれば、将来的には医療費を削減することにもつながる。それが、腸内細菌に期待を寄せる理由なのだという。

まずは食生活と排便習慣を記録してもらう

では、腸内フローラ相談室では、具体的にどのようなことが行われるのだろうか。まず、相談室を訪れた患者さんは、川上先生からヒアリングを受けることになっている。

「最初に、患者さんには腸内フローラ相談室に、どのような目的を持ってきたのかを伺います。相談室に来られる患者さんの多くは、便秘や下痢などに悩んでいらっしゃいます。また、過敏性腸症候群で長年苦しまれていて、症状を改善したい方もいらっしゃいますね」

患者さんは、必ずしも腸内細菌を調べてほしいと考えて訪れるわけではないので、すぐに検査を勧めるわけではない。まず、患者さんには、食生活と排便習慣を2週間分記録してもらい、そのうえで、興味のある人に腸内細菌の検査をすすめるようにしている。とはいえ、相談室を訪れた患者さんの8割は検査を受ける。

検査結果が出るのは、検査の種類によるものの、約2か月後。結果が出るまでの間も、食事と排便習慣の記録は継続してつけてもらい、食生活の改善も同時に進めて、排便がどのように改善していくかもみていくという。

検査は尿検査から詳細な腸内細菌叢検査まで

腸内フローラ相談室が取り扱う検査は、全部で5種類だ。安価で簡単な検査としては、大豆イソフラボンと腸内細菌によって作られる「エクオール」というスーパーイソフラボンが体内で作れるかどうかを調べる「ソイチェック」、老化の原因となる体のサビつき具合がわかる「サビチェック」、普段の食事でどのくらいの塩分を採っているのかがわかる「シオチェック」の3種類がある。これらは尿を採取して調べる。

もう少し詳しく調べたい人には、「ビフィチェック」という便検査もある。こちらは、腸内の善玉菌の代表であるビフィズス菌と、悪玉菌の代表であるクロストリジウム菌のバランスを調べられる。

そして、もっとも詳しい腸内細菌叢検査ということで、Mykinsoの腸内細菌叢検査も受けることができる。こちらは便を調べることで、腸内細菌タイプと多様性、ビフィズス菌、乳酸菌産生菌、酪酸産生菌、エクオール産生菌、太りやすさなどがわかる。

川上先生がMykinsoの腸内細菌叢検査を採用したのは、保険適用外のわりには患者さんが利用しやすい価格設定だから。現在、Mykinsoの腸内細菌叢検査は、相談室に来る患者さんに一番受けられているという。

さまざまな病気の患者さんの腸内フローラを検査したい

検査結果に関する患者さんの反応は、「確かにそうだろう」と納得するケースと、「いや、それは違うんじゃないか」と首をひねるケースに二分される。

「『太りやすい体質』という結果が出たのに、患者さんは太りやすくはないなど、現状と結果が一致しないことがあります。これは、腸内細菌に関する研究は、まだまだ研究が始まったばかりで、発展途上の分野だからというのもあるのでしょう。しかし、その新しいデータをフィードバックすれば、より精度が高くなっていきそうなところが、Mykinsoの検査の魅力ですね」

腸内フローラ相談室の開設からまだ半年。川上先生は、今後は過敏性腸症候群だけでなく、潰瘍性大腸炎やがんなど、さまざまな病気の患者さんの腸内フローラを検査したいと考えている。そのためには、病院を訪れる患者さんに、腸内細菌に対する興味を持ってもらえるように努力したいということだ。

■病院情報
川上医師特定医療法人社団松愛会 松田病院

診察科:胃腸科・肛門科
お問合せ:053-448-5121
腸内フローラ相談室について